修行

朝、朝、朝

■ハイカー
北アルプスの静謐な自然の中、寝惚け眼でぼーっとコーヒーを飲みながら、移りゆく空を眺める。喧騒を忘れ、ゆっくりと「朝日」吸収する。
好きな朝。

■ベイカー
パン作りの合間を縫って、ドリアンチーム4人で屋上に上がった。束の間の数分間、「朝日」を浴びる。心と身体がリセットされる。屋上から通勤、通学の人たちを眺め、日常があるなと感じた。
悪くない朝。

■サラリーマン
スーツを着ていたのは10年以上前のこと。地下鉄の満員電車でギュウギュウと押し合いながら、日本経済新聞を縦に4つ折りにして、読んでいた朝。慌ただしい時間に「朝日」を感じる余裕はない。
嫌いな朝。

■もう1つ大事なこと
僕自身、笑うことがあまり好きではなかった。なぜかと言われると分からないが、天邪鬼のように生きてきた結果がそれだと思う。師匠は何かを感じ、僕に吉本新喜劇を勧めた。吉本新喜劇はスルメです。噛めば噛むほど味わいが出るスルメのように、吉本新喜劇も見れば見るほど良さが分かる、気がする。変わらない朝日のような安心感だと思う。

朝日を浴びること、吉本新喜劇の変わらない笑いを下支えにパン研修は続きます。