広島で美味しいエスプレッソを飲みたいと思ったら、ミオ•バールに行ってほしい。エスプレッソイタリアーノ2019年の日本チャンピオン、宮西さんが淹れてくれるエスプレッソが最高。
とにかく飲みやすい。甘さをベースに、少しフルーティーな酸味を感じる。
忙しい中、宮西さんはイタリアバールとは何かを語ってくれた。
まず、コーヒー屋のタイプとして、主に下記の3つがある。
a)昔ながらの日本の純喫茶
b)モダンなスペシャルティコーヒー(シングルオリジン)
c)イタリアバール
宮西さんはイタリアバールを一言、「中庸」と表現した。難しい言葉です。調べてみると、極端ではなく、偏っていないこと。
■複雑なブレンド
イタリアンエスプレッソは6種類のコーヒー豆をブレンドしている。それゆえに複雑なフレーバーになり、無限である。飲むと分かるのだが、その先には味の特徴がなくなる。宮西さんのエスプレッソは少し酸味を強調しているとのこと。
■価格的安定
ある地域のコーヒー豆が不作になる。そうすると、需要と供給のバランスが崩れて、当然のことながら価格は上昇する。
しかしイタリアでエスプレッソは日常的な飲み物です。簡単に単価を上げるわけにもいかない。そこで違うコーヒー豆を持ってきたり、配合を変えるなどのブレンドを工夫して、同じような味、価格に持っていく。1つの職人技です。
一方で、b)スペシャルティコーヒーの非日常を楽しむ。例えば、エチオピアのアリチャ地方の農園で、標高がいくつ、精製法がナチュラルと特別な一杯。
■スペシャルティコーヒーとイタリアンバールの違い
宮西さんは上記の違いを学生に例えてくれた。
b)スペシャルティコーヒーは進学校のエリート。産地や精製方法などしっかりしていて、みんな特徴を持っている。
c)イタリアバールは普通科の学生。勉強が得意な人、スポーツができない人、暗い人、面白い人、それぞれ個性がある。その個性が集まっている(ブレンド)
最後に、体に悪いグラニュー糖が1番エスプレッソに合うと教えてくれた。Grazie!
島村菜津の「スローシティ-世界の均一化と闘うイタリアの小さな町-」を読んでから注目しているイタリア。視点を変えてまた行きたい。