インドの首都デリーに行くときに好きな場所があります。ヴァンダナ•シヴァさんのNavdanya(ナウダーニャ)のお店です。
オーガニックコットンの商社で働いていたとき、インド国内の綿花の遺伝子組み換え種子のコンタミ、日本の種子法の変更、CRISPER-Cas 9による遺伝子編集の問題が取り出されていました。
ちなみに、CRISPER-Cas9は遺伝子編集の画期的な手法のひとつです。それを見つけた科学者たちはノーベル賞を受賞しています。
科学者たちは菌たちを観察をして、それを応用して生まれたのが遺伝子編集の技術です。乱暴的な表現かもしれませんが、最先端のテクノロジーと伝統的なパン作りに共通点はあります。
種のことを知りたくて、いくつかの本を読みました。その中の1つにヴァンダナ•シヴァさんがいました。”食糧テロリズム”を読み、DVD”いのちの種を抱きしめて”を観ました。種とはなんなのか。品種改良はどのようにしてできるのか。
ここで言えることは、種はみんなのものだということです。
(カンパーニュの語源はみんなで分け合うという意味もあります)
ヴァンダナ•シヴァさんはインドで、そして世界で在来の種を守る活動をされていて、その力強さに圧巻されました。僕自身も社会に対してしっかりと発言しなくては、と思う年頃になりました。
そんな彼女のお店Navdanyaがデリーにあります。(3年ぶりに訪れたら、移転していて探すのに苦労しました。併設のレストランもなくなっていました)
オーガニックの小麦はもちろん、スパイス、豆、穀物と見ていて勇気づけられました。こんなお店が日本にも増えていくように、テンパーニュも農家さんたちと協力して頑張っていきます。
これからも信州近隣の農家さんの小麦を使い、パンを焼いていきます。小麦は現代品種が多いのですが、大正生まれの品種に出会えたりと楽しんでいます。