インドの香り

■Line
前職の先輩から「朝、起きれてる?」ってLine。以前はオーガニックコットンの専門商社に勤めていました。

オーガニックコットンの生地を販売するときに何気なく使っていた「オーガニック」「フェアトレード」「サスティナブル」という言葉たち。顧客はみんな口を揃えて「素晴らしい」と答えます。

それらの根底にあるものは共感するのだけど、まだ僕には腑に落ちない部分があります。

■インド
実際にインドに行ったときの話です。インドの空港に降り立ち、スパイスのような独特な香りが立ち込める。顧客をアテンドしての6回目のインドだったと思います。

インドの国内線を乗り継ぎ、インドールという町へ。そこから車で3時間ぐらいの場所に綿花畑が広がっています。

■ファーマー
そこでインドの農家さんたちとセッションする機会がありました。ある農家さんからFace to Faceで言われました。「もう少し綿花の価格を上げて欲しい」

実際、私たちは綿花相場の20%上乗せして買い、綿花が供給過多になっても必ず買う約束をしていました。でも現場にいる農家さんからは高く買って欲しいと言われてしまう。では適正な価格って何だろうか?

会社員時代、もう少し給料上げて欲しいと思っていましたから、気持ちは分かります。「限りないもの、それが欲望」と井上陽水の歌を思い出します。
(*インドの様子は前職のホームページに載せてあります。
https://www.panoco.co.jp/report_wp/?p=1901 )

■ミニマムライフコスト
先週、師匠から「ミニマムライフコスト」という概念を教えてもらいました。そのコトともリンクします。
(ミニマムライフコストについてはいつかのブログで書いてみようと思います)

■ニューヨーク
引き続き前職時代、ニューヨークのPremiere Vision(プルミエールビジョン)という生地の展示会に参加する機会がありました。拙い英語でなんとかやり取りしていたのは今では良い思い出です。

ニューヨークといえば、ドラマ「フレンズ」を英語の勉強のために見てました。この「フレンズ」、アメリカ版の吉本新喜劇だと気づいてしまいました。
メイン6人のくだらない掛け合いは、安定感のある笑いです。安定感というキーワードに、吉本新喜劇と重ねました。

笑いの大切さは全世界共通なんだと思います。東京に住んでいるときは微塵にもそんなことは思いませんでした。今もまだ腑に落ちていない部分があるので、笑いの修行は続きそうです。

■適正な価格
ニューヨークの展示会の合間を縫って、老舗デパートBloomingdale’sに行きました。私の月給の半分ぐらいの服がズラッと並べられて、時に70%offのシールが貼られてる。そこには洋服を試着する人たちがいました。西洋人、アジア人、いろんな人種に混じって、インド人のような身なりの人たちもいます。

洋服が作られる工程を把握しているので、論理的に1つ1つ計算すると、適正な価格です。(そういえば、今作っているパンの適正価格はどうだろうか?)

老舗デパートBloomingdale’sの風景、僕には合わなかったです。だから”小さくてもいい”、”自分で仕事をしたい”と動機付けられた出来事だったと思います。

■ローカルとグローバル
グローバルに働いてきたからこそ分かる、グローバルからは逃げられない。でも比重はローカルにと思い続けたいです。これがパンを通して伝えたいことの1つです。

インド人、アメリカ人が吉本新喜劇を見たら、どんなリアクションだろうか?誰か教えて欲しいなと思っていた。

最近見れていない吉本新喜劇を見ていた。この中で、
 シゲジィ「すいません」
 アキ「いいよぉ」
といつものやり取り。
そして、
 シゲジィ「I’m sorry」
 アキ「It’s alright 」
英語バージョン。

きっとインドの農家さんたちも笑ってくれる。

先輩からのLine。師匠と今の先輩にチャイを作り、シナモン、クローブ、カルダモンの香りを嗅いで思い出す、インドの大地と農家さんたち。