長野で焼いたカンパーニュを手土産として、ラダックの人たちに渡すと皆同じようなリアクションでした。
「タルタックみたいだね」
聞いてみると、”タルタック”はラダックの家庭で食べる、もうひとつのパンだということが分かりました。早速シェイ村のアマレ(お母さん)と一緒にタルタックを作ってみました。
【作り方】
小麦、バター(もしくは植物性の油)、砂糖、タラ(もしくはベーキングパウダー)
*タラとはバターミルクを発酵させたもの
今回はベーキングパウダーを使いました。材料を混ぜて、フラット型に成形します。その上からローストしていないゴマをかけて、すぐに焼成します。
ふっくらした、クッキーのようで、日本のゴマとは違う、スパイスの風味が印象的でした。
また京都大学の山本孝子著”ラダック”によると、タルタックとは熾き灰の中に入れて焼く大型のパンで、祝祭の時に作られるとの記載がありました。
大きなパンを、みんなと分け合って食べることを想像すると、タルタックもカンパーニュと同じだなと思うのでした。
(カンパーニュの語源は「カンパニオ」で、ラテン語で「パンを分け合う人々」の意味です)