伝統的な方法で小麦粉ができるまで

-3風選-

ヤクによる脱穀が終わると、小麦ともみ殻が混ざった状態になります。いわゆる玄麦の状態です。それを分ける技の1つが風選です。ラダック語ではオンセ、農家さんとしては唐箕と言う方が馴染みがあるかと思います。

(1収穫→2脱穀→”3風選”→4選別→5製粉)

熊手のようなものを使って玄麦を上に持ち上げます。そして風の登場。軽いもみ殻は風の方向へと流れ、小麦は下に落ちていきます。その繰り返しです。餅つきのように2人1組で交互に行います。時には歌を歌いながら。

僕たちに訪れた9月はどの家庭でも豆の風選をしていました。その輪に入らせてもらい、一緒に作業させてもらいました。写真は豆の様子です。

日本に戻ったときのことです。風選を思い出し、未選別の麦をうちわを使って、茎などを選別しました。手作業の大変さを思い知った瞬間でした。