なぜトルコ

テンパーニュはヨーロッパの伝統的な製法でパン作りをしています。ですが、今を生きる僕らは伝統の始まりを想像することしかできません。いや、想像することも難しいかもしれません。

パン作りの始まりは、紀元前14000年ごろの可能性があるという記述を目にしました。(その頃はおそらく自生していた野生小麦)

その後、紀元前8000年前から肥沃な三日月地帯で始まったとされる小麦栽培。その小麦がヒトツブコムギ(Siyze/トルコ語, Einkore/英語)とされています。

(肥沃な三日月地帯•••今のイラク、シリア、レバノン、イスラエル、パレスチナ、一部のトルコ、ヨルダン、イラン)

その隣の地アナトリアで、今もヒトツブコムギを育てているBalabanağaファミリーを見つけました。
15世紀からの歴史あるファミリーで、今も400年前の古民家で暮らしています。いつからヒトツブコムギを育ててるのと聞くと、”昔から”と困った返答。肥沃な大地という形容は昔のことで、今は砂漠化が進んでいるように思います。なので、植林のお手伝いもさせてもらいました。

今、テンパーニュが作っているパンの始まりの1つがここかもしれない。紀元前8000年(1万年前)の人類がここで小麦を作っていたと思うと、不思議です。そしてとても贅沢なことです。
ただ単にこの眼で見たい、ただそれだけのためにトルコのカスタモヌ地方の小さな田舎町にやってきました。

伝統的という言葉に弱く、フットワークの軽いテンパーニュ、出発の1週間前に航空券を購入したのでした。